フィーリング・ミネソタ(FEELING MINNESOTA)
1996年・アメリカ映画
- 監督
- スティーヴン・ベーグルマン Steven Baigleman
- 出演
- キアヌ・リーヴス Keanu Reeves
- ヴィンセント・ドノフリオ Vincent D'Onofrio
- キャメロン・ディアス Cameron Diaz
- デルロイ・リンドー Delroy Lindo
- コートニー・ラヴ Courtney Love
- チューズデイ・ウェルド Tuesday Weld
- ダン・エイクロイド Dan Aykroyd
出演者が豪華なわりには・・・これほどまでに救いのない映画を観たのは久しぶり!
問題は何かというと、監督のスティーヴン・ベーグルマンに「ブラックユーモア」が欠けているところ。なのに、彼の書いた脚本は、「ブラックユーモア」なしでは成り立たないほど、暗い、寒い。
登場人物が皆エキセントリックで、それぞれ駄目人間で、どんどんと状況が悪化する・・・っていうプロットで言えば、コーエン兄弟の「ブラッドシンプル」や「ファーゴ」、ジョナサン・デミ監督の「サムシング・ワイルド」が代表的なブラック・コメディー。
これらの作品に共通するのは、「あまりにも過酷な状況」にも関わらず、監督の知的なユーモアが感じられるところ。この知的さなしには、暗くて寒い映画はとことん「駄目」になっちゃう。
多分、監督はこの路線を狙ったのだと思うのですよ。そして、出演した豪華キャストもこの路線を期待していたと思うのですよ。なのに、沈没してしまったんだと思います。
*これより先、ネタばれあり!*
ダン・エイクロイドが、キアヌのお兄さんを窒息死させる部分。寒すぎ。
キアヌのお兄さんが、キャメロン嬢を銃で撃つところ、寒すぎ。
キアヌが、キャメロンの死体(?)に葉っぱをかぶせるところ、寒すぎ。
キアヌのお兄さんが、キアヌの耳を噛みちぎるところ、寒すぎ。
こんなのばっかりです。救いようがない・・・。